AIのレベルとカテゴリ

今回はAIのレベルと、そのカテゴリについて紹介をしていきたいと思います。

AIの技術レベル

AIの技術レベルを4つに分けると以下のようになります。

①制御

予め定められたルールに基づいて指示されたことをそのまま行うもの。

イメージとしては、数個の条件分岐で制御されるものになります。

(例)スマート家電(エアコン、冷蔵庫)

②推論

インプットのデータとルールに基づき、観測によって多様に振る舞いを変えるもの。

大量の条件分岐や巨大なデータベースの検索であり、自ら学習する機能はありません。

(例)エキスパートシステム(知識ベースに従った医療診断システムなど)

③機械学習

サンプルデータを基に対応パターンからルールを学習し、自動判断するもの。

未知の入力データに対して、回答を推測する仕組みを備えています。

(例)数値予測、囲碁や将棋のソフト

④深層学習(ディープラーニング)

特徴量(インプットデータの重要箇所)を自律的に判断してアウトプットするもの。

例えば、画像認識による動物の種類の判別では、動物ごとに特徴を教え込まなくても、人が画像を多く用意すればコンピュータが特徴を抽出してくれます。

※深層学習は機械学習の手法の一つですが、画像や音声といった深層学習と親和性が高いAI技術は大きく進歩しています。

(例)画像認識(顔認証、不良品仕分けなど)、音声認識(音声入力)、自然言語処理(自動翻訳、寄せられた質問に対する回答表示など)

AIのカテゴリ

AIの事例・サービスは次々と登場するため全ては載せきれませんが、カテゴリは手法を中心に整理してご紹介します。(他にも業界毎にカテゴリ分けする方法もあります。)

①識別・認証

・画像認識   (例)外観検査、設備点検、入退室管理、人流計測、医療診断

・音声認識   (例)スマートスピーカー、文字起こし、議事録の作成、感情の検出

・異常検知   (例)故障の検知、医療画像診断

・生体認証   (例)指紋認証、生体認証、歩容認証、虹彩認証

画像認識は画像や映像に映る物体の形状や特徴を、音声認識は声や音をAIが検知・認識する技術です。物体や人物の検知、パターン認識の手法を基に多くのサービスが生み出されています。異常検知では、状態の変化を検出し、許容できる範囲を超えた例外を見つけます。

②予測

・数値予測   (例)在庫管理、売上予測、渋滞予測、病院の待ち時間

・確率予測   (例)配達可能確率、気象予測

・需要予測   (例)ニーズ予測、興味の推定

・マッチング  (例)商品のレコメンド、広告

様々なデータを学習・蓄積できることから、ビッグデータの分析や予測システムに応用されています。他にも言語データ分析による人気ワードの表示、アンケート分析など、データマイニングと呼ばれる手法を利用して開発されたサービスの種類は多岐にわたります。

③自然言語処理

・テキスト   (例)チャットボット、翻訳、SNS分析、文章校正への利用

・音声     (例)AIスピーカー、ボイスボット、音声からの議事録作成

自然言語処理とは、人間が日常的に用いる言語(自然言語)を機械で分析することです。

④設計・デザイン

・配置、設計  (例)投資計画、配置最適化、パッケージデザイン

・コーディネート(例)パーソナライズ、ファッション、料理メニュー

設計やデザインにもAIが活用されるようになりました。多数の組み合わせから条件や嗜好にあった組み合わせの良案を探します。

デジタルビジネス推進PJTでは

当PJTでは、前述したカテゴリの「①識別・認証」で挙げた「画像認識」のAIを中心として、異常検知や顔認証などの研究、企画・開発を行ってきました。これまで当サイトのブログでもご紹介しました通り、外観検査やメーターの読み取りの製品を販売しております。

図)画像認識分野におけるデジタルビジネス推進PJTでの開発状況

例)当社製品の紹介

今後、他のカテゴリのAIにおいても研究・開発を進めて、皆様の業務課題の解決のお力になれるよう目指してまいります。

最後に

以上、「AIのレベルとカテゴリ」の紹介でした。

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